近年、お墓を持たないという選択肢が広がり、「自然に還りたい」「墓守りの負担をかけたくない」という想いから樹木葬を選ぶ方が増えています。しかし、費用や種類が多様で「どれを選べば良いかわからない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、最新の費用相場・種類ごとの特徴・メリットとデメリット・後悔しない選び方を、現場で実際に利用されている情報を基にわかりやすく解説します。
樹木葬とは?
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や花木を墓標とする自然葬です。従来のお墓と異なり、承継者がいなくても契約可能で、宗教・宗派を問わず利用できるのが特徴です。自然に還ることを重視する人や、子どもに墓守りの負担をかけたくない人に選ばれています。
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樹木葬の種類
樹木葬には「埋葬方法」と「場所環境」による2つの分類があります。
埋葬方法別
- 合祀型(合同埋葬型)
- 遺骨を他の人とまとめて埋葬する
- 最も費用が安く、5万円〜30万円程度
- 一度埋葬すると遺骨の取り出しが困難
- 集合型
- 個別の区画を持つが近接して並ぶタイプ
- 10万円〜60万円程度と中間的な価格帯
- 個別型(個別埋葬型)
- 個人・夫婦・家族単位で区画を確保
- 樹木やプレートに名前を刻める
- 20万円〜150万円程度と幅広い
環境別
- 里山型
- 自然の山林や里山をそのまま利用
- 環境保全型で自然志向の方に人気
- 公園型
- 都市近郊の霊園内に整備された樹木葬区画
- 交通アクセスが良く利用しやすい
- 庭園型(ガーデン型)
- 寺院や霊園の一角に設けられた花や樹木が彩る庭園風の区画
- 景観が美しく人気が高い
最新費用相場(2025年)
樹木葬全体の平均費用は63万円〜67万円程度で安定しています。
- 合祀型:5万円〜30万円
- 集合型:10万円〜60万円
- 個別型:20万円〜150万円
永代供養料込みで管理費不要なプランもありますが、年間管理費がかかる場合もあるため契約内容を確認することが大切です。
樹木葬のメリット
- 墓守り不要:後継者がいなくても利用できる
- 宗教・宗派にとらわれない:誰でも利用可能
- 自然志向:自然に還る埋葬で景観が美しい
- 初期費用が抑えられる:従来のお墓より安価な場合が多い
樹木葬のデメリット・注意点
- 交通アクセスが悪い場合がある(特に里山型)
- 粉骨が必須のケースあり
- 一度埋葬すると遺骨を取り出せない(合祀型・集合型で多い)
- 家族・親族の理解が得にくい場合がある
- 施設ごとにルールが異なる(お供えや線香禁止など)
後悔しない樹木葬の選び方
- 契約内容の確認
- 永代供養の有無、合祀される時期、管理費の有無
- 現地見学
- 景観や施設、交通アクセスを直接確認
- 粉骨の要否・取り出し可否
- 契約時に必ず確認
- 運営母体の信頼性
- 寺院・自治体・法人の運営実績
- 口コミ・評判のチェック
- 実際に利用した人の声を参考に
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まとめ
樹木葬は後継者不要・自然志向・宗教不問という特徴を持ち、現代のライフスタイルに合った新しい供養の形です。しかし、埋葬方法・場所・費用・契約条件によって大きく違いがあるため、現地見学や契約内容の確認を怠らないことが大切です。
家族とよく話し合い、複数の霊園を比較検討して選ぶことで後悔のない選択につながります。